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健常者エミュレータ事例集Wikiは何ではないのか

健常者エミュレータ事例集Wikiって結局何なの?ということを説明する際に、あえて「そうではないもの」から説明した方がわかりやすい場合もあるかもしれない。随時追記していく。

 

健常者エミュレータ事例集Wikiは(狭義)「異常者」のためだけの場所ではない

 背景から説明する。以前、以下のような趣旨を持つ記事(問題記事Aと呼称する)が投稿されたことがあった。

 

<問題記事Aの趣旨>

  • 健常者エミュレータ事例集Wikiには恋人や配偶者を持つ人が投稿した記事がある
  • 恋人や配偶者を持っている人は「健常者」である
  • 健常者エミュレータ事例集Wikiは「非健常者のための」場所であり
  • それらの「健常者」が自慢目的で投稿することは許されない

 管理人として、このような立場に強く反対する

反対はするが、それはそれとして明確にしておく必要がある理由だと思うので、言語化しておく。投稿者を貶める意図はない。

以下は反対する理由。

⓵健常者エミュレータ事例集Wikiは狭義の「非健常者」のため「だけ」の場所ではない。

※「狭義の非健常者」:社会生活を送るのに支障をきたしている者

そういう場所として作っているわけではない。

そもそも、「健常者」とは「前提条件を共有する者」であり、「(広義の)非健常者」とは「前提条件を共有しない者」のことを指す。健常者と非健常者の境目はあいまいでグラデーションがあるものとして認識するべきであり、両者は循環的に、相互作用を通じて密接にかかわっている。したがって分離不可能なものとしてとらえる方が適切だ、というのが管理人としての立場だ。以下はその根拠である。

⓵同じ人間でも両方の性質を兼ね備える場合がある。ある一人の人間が、一方の集団では「健常者」であったとしても、別の集団では「非健常者」となるケースは多い。このような場合、「健常者」と「非健常者」は同じコインの裏表の関係にあるととらえるべきで、その差分はTPOの違い、あるいは経験の違いによって生じる。そしてその差分が暗黙知言語化の動力源となる。同じ人間から二つの異なる人格を分離することはできない。分離してしまえば相互作用は止まり、海流の存在しない海のようになる。

②「健常な集団」と「非健常な集団」の区別は無意味で、不毛な分断を引き起こし、言語化に必要な相互作用をなくす。「健常者」エミュレータと名乗ってはいるが、「健常者」を「前提条件が共有されている者」、「非健常者(=異常者)」を「前提条件が共有されていない者」と定義しているだけだ。それ以上の定義を含ませているわけではない。健常性と非健常性の相互作用の中で、暗黙知言語化される。ならば、相互作用を促進するべきであって、壁を築いて分断を促進することはあってはならない。暗黙のルールを言語化することのメリットは両者ともに享受される。

②恋人や配偶者を持っているからと言って「健常」とは限らない。

根拠:

 

③健常者エミュレータ事例集WIkiは投稿の動機を問わない

contradiction29.hatenablog.com

の「Q:ウケ狙いで健エミュWikiに投稿する痛いオタクについてどう思いますか?」参照